2020/4/30相続

Story of 今こそやるべきこと

おうち時間を有効に

ようやく暖かくなってきて、過ごしやすくなってきました。
外に出たい気持ちが高まりますが、そこはグッと堪えなくてはいけませんね。


外出はできないとしても、これだけ自由な時間があることってもう一生ないことかもしれません。
家族と過ごしたり、趣味に時間を費やしたり、自粛と言えど楽しむ方法はたくさんありますよね。


極力人との接触を避けながら、夕方公園に行って息子と走り回っています。
もちろん、ソーシャルディスタンスには特に気を付けています。
家族を守りたいですから。


自粛も長引いてきました。
時間が余ってきた方も多いと思うのですが、お暇な時間を少しだけ家族のために有効に使ってみませんか?



私自身、昨年父を亡くして相続人として当事者になりました。
実際に相続人になってみてわかったことがたくさんあります。
世の中なんでも経験しないとわからないことが多すぎますね。
そんな経験も活かしつつ、元気なうちに、時間があるうちに、そしてコロナの危機感があるうちにすべきことをして欲しいと思います。


時間は作るもの

なんとなくやらなきゃなってことは、時間があるときにしかなかなか手が出せないものです。
と言いつつも、私なんかはそもそも時間があってもなかなか手が出ません。
既に時間が余ってきている人がたくさん出てきていると思うので、せっかくなのでその時間を使わせてください。


本来は『コロナ禍だから考えるべき』というわけではありませんし、決して皆さんにもしものことがあるなんてことはあってはなりません。
ですが、どんな人にも何が起こるか誰にもわかりません。
これを良いきっかけと考えてもらえればと思います。


ここでお話しするのは、いわゆる終活というものですが、これが本当に重要であることを身をもって感じました。
終活の肝は、整理することと意思を明確にすることです。
法的なことも大事なことなんですが、同じくらい整理することって大切です。
夫婦や家族と言えど、いろんなことがわからないですし、わからなくて当然なんです。


今こそやって欲しいこと

1.財産の整理

【預金】
どこの金融機関にお金があるのか整理して記録しておいてください。預金通帳、キャッシュカードがどこにあるかも同様です。

【現金】
現金をどこに保管しているかわかるように記録しておいてください。へそくりを見つけられずに捨ててしまったり、取られてしまうこともよくあります。

【株式・投資信託】
証券会社経由で所有しているものは、証券会社の口座などを記録しておいてください。大抵の場合、証券会社から定期的な通知が来るので、見落としは少ないです。ところが、証券会社を経由していない株式などは、調べることが困難です。株券など所有がわかる記録を必ず残しましょう。

【保険】
生命保険、医療保険、養老保険、、、他にもたくさんありますが、どこの保険会社に加入しているか記録しておきましょう。保険種別がわからなくても問い合わせれば詳細は後からでもわかります。既に保険料全額を支払っている保険は、通帳などから調査が難しく、記録がないと発見することが難しくなります。


他にもありますが、主なものを挙げました。


2.医療についての意思

今回の新型コロナウイルスの関係でも非常に重要になってくると思われます。
正直言って、何はなくてもこの意思表示だけでもしておいた方がいいように思っています。


医療の基本的な方針を事前に決めておくことは、家族の負担を減らすことに繋がります。
万が一の事態、つまり自らが治療の方針決定の意思表示ができない場合、家族が代わりにあなたの治療を決定します。
当事者になりかけたのでわかるのですが、この判断を家族がするのは本当に難しくて辛いものです。

悩んだときに本人だったらどうしただろうか?というのがわかっているだけで心はかなり救われるはずです。
『きっとこうするだろう』ではなく誰が見てもわかるようにしておくことが耐大切です。

概ね下記のようなことです。
尚、臓器提供や献体については意思表示だけでなく、必要な手続きも行う必要があります。

・余命告知の可否
・延命措置の可否
・臓器提供の可否
・献体の可否


やる気になった方は、エンディングノートを書くことで整理してみてください。
大抵の市販のエンディングノートにも上記のようなことは記入する欄があります。
購入しに行くのが大変という方は、当事務所のエンディングノートもあるので、ダウンロードして印刷してみてください。

ただ、自分で言うのもなんなんですが、書く内容が多すぎてとっつきにくいかもしれません。
編集して、簡易バージョンも作っていこうと思いますので、今しばらくお待ちください。


他にもたくさん考えて欲しいことがあります。
葬儀のコト、介護のコト・・・いきなり全部は難しいので必要なところから是非。


遺言書も忘れずに

すべての責任ある人は、遺言書を書いて欲しいのが本音ですが、法律上特に書いて欲しい人がいます。

例示しておくので、もしどれかに自分が当てはまる方は簡単なものでも構いません。
必ず何か残してください。

1.相続人の内の誰かに多く相続させたい

2.相続人以外の人に相続させたい

3.子供がいない夫婦

4.前妻、前夫との間に子供がいる

5.再婚相手に子供がいる

6.内縁関係(婚姻届を提出していない)

7.事業主(個人事業・会社経営問わず)


遺言書の種類についてはこちらから。


外出自粛のこのような状況です。
公正証書遺言がいいと思っても、自筆証書遺言で残すことも考えてみてください。
遺言書は、形式はともかくあるのとないのとでは全く話が違います。


但し、自筆証書遺言は書き方を間違えてしまうと効力が無くなってしまうので、極力専門家にご相談されることをお勧めします。
自筆証書遺言の作成についてはリモートでも対応できます。

新型コロナウイルスに罹患してしまった場合、重症のときは隔離されてしまい遺言書を書くことも容易ではなくなってしまいます。
いつかやろうと思っている方は、今がそのときだと思います。


今だからできること、今だからやるべきことをできる範囲でやっていきましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!!