2020/6/8映画

Story of 『ロストボディ』&『ロストアイズ』


スペインってあまり映画のイメージがありません。
スペイン人の俳優と言えば、ペネロペ・クルスが日本でも有名なぐらいでしょうか。
スペイン映画は日本ではマイナーな方だと思います。
ビデオオンデマンドサービスの良さは、こうした日本ではあまり有名ではない国の映画も見れるところにもあります。


スペイン映画を2本ご紹介。
どちらもAmazon Primeで見れます。
国によって、物語の雰囲気や描かれ方に結構差があるので、その辺を楽しむのもいいですよ。
SFやアクションはハリウッドの方が凄い(単に予算がかけられるとも言える)と思わされるものが多いのは事実ですが、それ以外のジャンルは全然ありです。


ロストボディ

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★★★★★



先に言っておきます。
この映画はホントに面白かった。
日本で知名度があまりないのが残念なくらい。

あらすじはというと、独裁者的性格の妻とその妻との生活に嫌気がさしたプライドの高い夫、夫は妻を誰にもばれない方法で殺害を計画し、愛人と共に実行する。
その後、警察から夫に1本の電話が入り、遺体保管所から妻の遺体が紛失したと。
また、遺体が紛失しただけでなく、夫宛てに犯人が夫であると知っているかのような脅迫も発生する。
果たして妻は本当に死んだのか、脅迫してきたのは誰なのか。


ざっくりそんな内容です。
普通に考えれば、殺したはずの妻が生き返るはずはないんですが、この妻は権力者であり、何をするかわからない性格の持ち主。
妻のキャラクターなど登場人物も結構個性的で面白い。

そもそもあんなプライドの高そうな男がなぜ女帝のような奥さんと結婚したのか、それが不思議(笑)
最初から性格が合わないと思うけれど・・・

最後まで想像もつかない展開。
よく言うセリフだけど、ちゃんと伏線が貼られているので、想像はつかないけど納得はできる、というのが素晴らしい点。
面白いサスペンスを見たいならおススメです。


ロスト・アイズ

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★★★★☆



なぜか知らないけど、youtubeに上がっているPVの画質が古いです。
2019年の映画なので、実際は映像も綺麗です。
主役はロスト・ボディでは女帝奥さんを演じた方。
監督は別の方だけど、製作には有名監督ギレルモ・デルトロ(シェイプ・オブ・ウォーターやパシフィック・リムなど)が。


こちらのあらすじは、
ある双子の姉妹は、同様に、遺伝的な目の病気を患っていた。
手術をしない限り、いずれは全盲になってしまうような病気だった。
ある日妹は、警察からの連絡を受け、既に全盲となった姉がそれを苦に自殺したとの連絡を受ける。
妹は姉の自殺を信じられず、姉の自殺の真相を調査しに来るが、警察の見立てとは異なり、彼女は妹が自殺ではないことを確信する。
妹は目の病気と闘いながらも、姉の死の真相を探るため調査に乗り出す。
すると、目の見えない姉や妹にしか見えない人間の存在が・・・


姉は本当に自殺したのか、なぜ目を治す手術を受けなかったのかなどの謎に迫ることになるわけです。
主人公は、夫や医者の言うことを聞かない方なので、その点はちょっとイラっとするかも(笑)
徐々に失われる視力って設定がそもそもコワイ。
日常生活を視力に頼りすぎているのかもしれないけど、今急に目が見えなくなると思うと簡単には対応できそうもないですね。

主人公にしかその存在が見えないという設定は割とよくあるところだけれど、全編シリアスながらも陰鬱になりすぎないスペイン映画らしさみたいなものが感じられるところがいいんです。

サスペンスとして物凄く良質かはともかく、飽きさせない展開は単純に良い映画でした。

意外なところでスペイン映画。
監督毎にもちろん違うのですが、国毎のらしさみたいなものも結構あります。
お国柄をお意識してみると映画もまた楽しめますよ。